世界はきれいで正義にあふれて


 子供の頃は、世界はきれいで正義にあふれていて正しいことが絶対的なものなのだと思っていた。でも、知れば知るほどその全てが実はまったくもってそうではないということがわかってしまった。
 きれいな幻想だけ与えられ、現実とどう向き合えばいいのかを誰も周囲の人間は教えてくれないまま放置され続けて、その上誰からも相手にされず、突き放され続け、ただ時間だけが過ぎてゆく。
 見た目だけが大人になり、老けてゆく。
 そういう人間が現代社会にはとても多いのだと実感する。

 ベタベタに歯が浮くような優しい世界、これはこれで好きではないが、突き放され続けて、相手にされず、無視され続ける世界もまた好きではない。